WordPressとは?
まずWordPressとは、2003年に開発が始まったオープンソースのブログ投稿管理システム、CMS(コンテンツマネージメントシステム)と言われるものです。
サイトコンテンツを管理しやすくなるというメリットの他に、Webの専門知識がない人でもサイト管理が行える為、幅広いジャンルにて利用されています。
オープンソースとは?
ソースコード(プログラミングされたもの)を無償で公開しているため、誰でも自由に改良・再配布ができるようにしたソフトウェアのことです。
世界中で一番使われているCMS
世界中で一番使われているCMSがWordPressですが、具体的にどれだけの使用率があるのかを確認しましょう。
Q-Success2019年11月のデータでWebサイト向けCMSのシェア率が発表され、その中でWordPressが群を抜いて1位の「34.8%のシェア率」を誇っています。
世界中のウェブサイトの数は約4億ほどで、そのうちの約1億4千万ものサイトがWordPressで運用されている計算になります。
日本のシェア率は?
同様にQ-success2019年11月のデータを確認したところ、日本のWordPressシェア率は世界で一番高く「82.6%ものシェア率」があります。
これだけ使用されているWordPressがどういう理由で選ばれているのかを見ていきましょう!
WordPressにはどんな機能がある?
まずWordPressの機能について、管理画面をベースにご紹介していきます。
専門知識がなくてもコンテンツを作ることができる
投稿より「新規追加」を押すだけで、コンテンツ(記事)を増やすことができ、HTMLやCSSに自信がない方でも、ビジュアルエディタを使うことで記事をデザインすることができるようになります。
また、「投稿一覧」にて記事の管理が行えるためコンテンツの管理がとても行いやすいのが魅力です。
画像の投稿・削除
サイドバーより「メディア」を押すことで、画像をドラッグ&ドロップで増やすことができるようになり、画像をクリックすることにより、「添付ファイルの詳細」を確認することができます。
添付ファイルの詳細では以下の点を確認することができます。
- いつ誰が投稿した画像か?
- ファイルサイズは適正か?
- どこのページで使用されている画像なのか?
- 画像のリンク(URL)
画像の管理は大変!
画像の数が多くなると、管理が大変になりますがWordPressを使うとどこのページで使用されている画像なのかが分かりやすく、記事のみならず画像の管理までもが簡単になります!
コメントの管理
WordPressで運用するサイトに、コメント機能を付ければユーザーから頂いたコメントを管理することができるようになります。
「口コミ系のサイト」や、「情報を共有しあうようなサイト」の場合、コメント機能というものは欠かせません。そういったものも安易に構築できるようになります。
コメントスパム対策
サイトのコメント欄に、記事の内容と全く関係のない迷惑なコメントが大量に投稿されてしまうことがあります。WordPressに最初から搭載されている「Akismet」というプラグインでコメントスパムをフィルタリングすることができます。
サイトのユーザー権限管理
サイトを運用するうえで、ユーザーごとに権限を割り当てることができるようになっています。
管理者 | すべての編集権限を持つ(トップレベルの権限) |
---|---|
編集者 | 投稿や固定ページ・カテゴリーなど編集が可能 |
投稿者 | 投稿のみ可能 |
寄稿者 | 下書きのみ可能 |
購読者 | WordPressにログインすることだけが可能 |
権限を割り当てることによって、大規模なサイトから小規模なサイトまで、どのようなサイトであっても複数人で役割分担(管理)ができるようになります。
上書きする心配はありません!
複数人で運用する場合「上書きされる」というリスクがありますが、WordPressには履歴を残す機能「リビジョン」というものがあり、例え上書きされても過去に戻ることができるので安心して運用できます!
アクセス数の確認
「Google Analitycs」や「Google Search Console」を使うことによって、ページごとのアクセス数の確認のみならず、どういう経緯でそのページにアクセスしてきたのか?までも確認することができるようになります。
いちばん重要なポイント!
アクセス解析を行うことによって、「自分のサイトにどういう欠点があるのか。」「どういう検索キーワードで来ているか?」などを調べることができます。Webサイトを運営するうえで、最も重要な項目となります。
WordPressとブログサービスの違い
WordPressのようなCMSが出来るまでは、HTMLを1から書いてサーバーにアップロードしてを繰り返していたため、管理するために莫大な工数がかかっていましたがWordPressなどのCMSが登場したことによって、管理がとても楽になりました。
ブログツールとしても使えるWordPressですが以上の点を踏まえて、「アメブロ」や「はてなブログ」などのブログサービスと何が違うのか?簡単にご紹介します。
自力でサイト構築 | WordPress | アメブロなど | |
---|---|---|---|
コードの知識 (HTMLやCSS) |
必須 | あった方がいい | なくてもいい |
サーバーの知識 | 必須 | 必須 | 不要 |
運営の自由度 | 高い | 高い | 低い |
難易度 | 難しい | やや難しい | 簡単 |
WordPressはHTMLやCSSなどのコードが書けなくても使用はできますが、「自身でデザインを変えたい」・「カスタマイズをしたい」といった場合は必ず知識が必要となってきます。
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WordPressのメリットとは?
それでは、具体的なWordPressのメリットを見ていきましょう。
HTMLなどの専門知識がなくても更新が可能
先ほどもご紹介した通り、WordPressはHTMLやCSSの知識がない方でも簡単に文章のデザインや装飾がおこなえるようにできています。
またブログ記事に画像を埋め込みたい場合、「メディアを追加」というボタンひとつで埋め込むことが出来るようになっている為、初心者でも使いやすい管理画面となっています。
アクセシビリティに対応!
メディアに投入した画像に代替えテキストを入れることができ、入力を行うことで画像挿入した際に自動でalt属性を付与してくれます。
サイト・ブログのデザインが選べる
WordPressにはテーマというものがあり、アプリの着せ替えをするような感覚で、サイトのデザインを変更することが出来るようになります。
テーマ自体はサーバーをいじることなく、管理画面から簡単にインストールすることができ、有効化することですぐに使えるようになります。
無料テーマと有料テーマの違い
無料のテーマがたくさんあるのに有料テーマを選択する必要はどうしてでしょうか。
大きな違いとしては、「有料テーマは、無料テーマよりも機能面でさらに充実している」という点です。有料テーマは専門知識がない方にも不自由なく使用できるようになっており、記事を書くこと・コンテンツを増やすことだけに専門することが出来ます。
だからと言って、無料テーマが劣っているというわけではありません。
無料テーマでも品質の高いサイトを作ることは可能なので、あなたに合ったテーマを探してみましょう!
欲しい機能を簡単に追加することができる
「プラグイン」という機能を使うことによって、運営するサイトに欲しい機能を追加することが出来るようになります。
人気のプラグインとしては以下のような機能があります。
- SEO対策
- サイトマップ自動生成
- Twitter/Facebook SNSなど連携機能
- サイト表示速度改善
- 問い合わせフォームなど
WordPressが公式で開発しているものもありますが、殆どが第三者が開発したものです。
管理画面で誰でも安易にインストールできるようになっているというのもWordPressの強みと言える部分でもあります。
独自ドメインを使用できる
先日Yahoo!が運営するホームページサービス「Yahoo!ジオシティーズ」がサービス終了しましたが、「アメーバブログ」や「はてなブログ」も同様に会社が運営しているため、利用者が減れば閉鎖するという可能性があります。
ですが、WordPressについては独自ドメインで運営するため閉鎖するということはまずありえないと考えていいでしょう。
情報を学べるサイト・書籍が豊富にある
いざサイトを運用してみるとつまづくことが多く妥協しがちですが、その時に一番の支えとなるのが情報です。
WordPressは日本人の利用者が多く、ネット上に情報があふれている為、検索すればたいていの疑問を解決することができます。
ユーザー管理ができ、複数人でサイト運用が可能
WordPressは複数の編集者がサイト管理に関わることを想定している為、ユーザーの管理が充実しています。
社内のみで完結するならば権限は必要ありませんが、社外からもアクセスが出来るようにする場合、権限というものは必須となってきます。権限設定を行うことによって、「記事」や「サイトを削除」されるなどのリスクを軽減することができるようになります。
それだけではなく、コンテンツを増やすという点でも一人で運営するより複数人で運営することでサイトを加速させることができるようになるのもWordPressの魅力のひとつです。
WordPressのデメリットとは?
続いてデメリットについて見ていきましょう。
サーバーの費用がかかる
WordPressでサイトを立ち上げたい。
という相談を頂いた際に、お勧めするサーバーが Xserverですが、Xserverは月1,000円程度の管理費がかかってきます。独自のドメインの取得料金も含めると年間で約1万~1万5千円程度のランニングコストがかかります。
コストをなるべく抑え細々とサイトを運用したいという方には向きませんが、ブログで稼ぎたい!という方にとっては全然ペイ出来る金額なのでかなり安い金額だと思っています。
WordPressをカスタマイズしたい場合、専門知識が必要
WordPressはテーマやプラグインのおかげで、専門知識が無くても大抵のサイトは実現することができるようになります。
でも、サイトを運用していく上で、「新しい機能が欲しい」「デザインを変えたい」などといった際、「プログラミングの知識」や「WordPress自体の構造を把握する」ことが必要となってきます。
カスタマイズで使う4つの言語
WordPressは「HTML」「CSS」「JavaScript」「PHP」の4つの言語で構築されています。
カスタマイズしたい度合によって言語のレベル感は異なってきますが、自分で完全オリジナルのものを作りたい!となった際、最低限として4つの言語の使い方を覚えておく必要があります。
WordPressとプラグインのアップデート
WordPressにはメジャーアップデートと言われるものとマイナーアップデートと言われるものがあり、セキュリティ対策を含めた「マイナーアップデート」が頻繁に行われます。
マイナーアップデートの場合はプラグインに不具合が起こる可能性は低いですが、メジャーアップデートのタイミングでプラグインが正常に動作しなくなることがあります。その為、WordPressのバージョンアップの際は注意が必要となります。
プラグイン入れすぎに注意!
便利なものだからといってプラグインを多用することは控えましょう!あまり多くのプラグインを使用するとメンテナンス性が下がるだけではなく、サイトの表示速度にもかかわってくる可能性があるので注意しましょう!
セキュリティ対策
WordPressは世界で一番使用されているCMSですがその反面、ハッキング対象とされやすいのが現状ですが、決してセキュリティに弱いわけではありません。
特に注意する必要がある点としては、
- WordPressのログインURLをデフォルトから変えていない
- WordPressのアップデートを全く行っていない
- まったくアップデートされていないプラグインを使っている
このようなサイトは、ハッキング対象にされやすいので注意が必要です。
WordPressは初心者でも使えるというハードルの低さが売りですが、セキュリティ対策は最低限行うようにしましょう!
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WordPressは本当にSEOに強いのか?
WordPressがSEOに強いと言われている理由として、内部SEOが最適化されているツールという点があります。
内部SEOとは?
内部SEOはウェブサイトを構築するために不可欠なもので、HTMLタグのソースを検索エンジンに認識してもらうように最適化することです。検索エンジンに正しくコンテンツを認識してもらわなければ、SEOで上位をとることはまず難しいと考えていいでしょう。
SEO対策が万全のプラグイン
それ以外にWordPressには、SEO対策を行ってくれるプラグインが多数あり、「metaタグの自動生成」や「サイトマップの生成」などといった、初心者でもSEO対策ができるようになる便利なものがありますので、SEOの知識がなくともある程度のSEO対策はとれるようになります。
代表的なSEO対策プラグインとして、
- All in One SEO Pack
- Yoast SEO
などが良く使われているSEO対策プラグインでしょう。
WordPressはどんなサイトで使うべき?
最後にWordPressでどんなサイトを運用するのが向いているのかをご紹介します。
更新頻度の高い企業サイト
なにかしらの情報を、定期的にユーザーに対して情報発信している企業サイトの場合、WordPressを使いSEO対策を行うことによって、「新規顧客へのアプローチ」や「顧客の潜在ニーズを引き出す」といったことができるようになります。
ブログサイト
ひとり、または複数人でブログを運営し、広告収入を得たりアフィリエイトで収入を得たりすることが出来るようになります。WordPressを使いコンテンツを増やし、マーケティングをしていくことで会社員以上の収入を得る人も少なくありません。
当サイトもまた、WordPressで構築したサイトのひとつです。
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まとめ
WordPress初心者の方に向け、使い方からメリット・デメリットまでをご紹介いたしましたが、最後にまとめを確認してみましょう。
- WordPressはオープンソースのソフトである
- 世界中で一番使われているCMS
- 専門知識がなくても更新・運用が可能
- 独自ドメインが使える
- Web上や書籍に情報が豊富にある
- ブログ・サイトのデザインが選べる
- プラグインで機能を追加できる
- 権限管理することで複数人で運用できる
当サイトでは、初心者の方でも分かりやすいように説明しているつもりですが、わからない。または分かりづらいなどありましたらお気軽にSNSなどでメッセージいただけると幸いです。
詳しい使い方についてはまた別の記事で解説しようと思います。